消費者金融とは?銀行カードローンとの違い、メリット・デメリットを分かりやすく解説

消費者金融と聞くと、昔の「サラ金」のイメージがある方が多いのではないでしょうか。

「とても払えないような高い金利で貸付してくる」、「支払いが遅れそうになると取り立てられる」と考えられ、消費者金融でお金を借りることを敬遠されているようです。

しかし、消費者金融は貸金業法という法律に基づいて貸付を行っており、2010年の改正以降規制が強化され、借入者が生活をひっ迫するような借り方ができないようになっています。

また、消費者金融のメリットを活用すると私たちの生活を助けてくれる手段の一つにもなり得ます。

本記事では、消費者金融について銀行カードローンとの違いからメリット・デメリットまでを詳しく解説いたします。

これから消費者金融でお金を借りてみようと検討されている方、現在消費者金融はどのようになっているのか気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

消費者金融とは

まず、消費者金融とは、一般の個人に対して融資を行っている業者で、貸金業法という法律に則って融資を行っております。

個人向けの小口の融資がメインとなっており、借入できる限度額が少なめに設定されている商品が多いです。

この貸金業法とは、消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借入れについて定められている法律です。

多重債務者が増えたことが社会問題となった背景から、従来の法律が抜本的に改正されてつくられました。

貸金業法の概要として借入者が関係するのは、総量規制と上限金利の引き下げです。

総量規制により、借入残高が年収の3分の1を超える新たな借入は禁止されています。加えて、借入の申し込みを行う際に年収を証明する書類の提出が義務化されております。

また、上限金利の引き下げについては、法律上の上限金利が改正以前の29.2%から借入金額に応じて15〜20%に引き下げられました。

この2点によって、借入する人にとって安心して利用できる環境が整いました。

銀行カードローンとの相違点について

では、消費者金融と銀行カードローンの異なる点について解説いたします。

金利

消費者金融は、銀行カードローンと比較すると上限金利がやや高めに設定されています。

例えば、大手消費者金融業者3社の金利は下記の表になります。

アイフル3.0%〜18.0%
アコム3.0%〜18.0%
プロミス4.5%〜17.8%

実際に適用される金利については、審査や借入金額によって決まりますが、金額が少額ほど高い金利となります。

では、銀行カードローンの金利についてメガバンク3行のカードローンの金利で比較してみましょう。

メガバンク3行のカードローン金利は下記の表になります。

三菱UFJ銀行バンクイック1.8%~14.6%
三井住友銀行カードローン1.5%~14.5%
みずほ銀行カードローン2.0%~14.0%

適用される金利については、消費者金融同様で審査や借入金額に応じて決まります。

金利の下限、上限ともに銀行カードローンの方が低く設定されています。

審査回答までの時間

消費者金融は銀行カードローンに比べ、審査回答が早いです。

銀行カードローンの審査回答は最短でも翌日のところ、大手消費者金融であれば最短で25分で審査回答をもらえるため、借入がすぐに行うことができます。

これは銀行カードローンは、審査の際に申込者が反社会的勢力との関わりがないかを確認するために警察庁データベースへの照会が義務付けられているからです。そのため、早くとも翌日回答となります。

勤務先への在籍確認

銀行カードローンであれば、収入の確認も兼ねて契約書へ記載した勤務先への在籍確認が行われます。

しかし、消費者金融では借入が少額であるケースが多いことや、50万円を超える借入の契約の場合は収入を証明する書面の提出を求めるため、審査上必要と判断される場合以外は勤務先への在籍確認を行いません。

周囲に知られたくない借入であれば消費者金融を選択するのも良いでしょう。

返済方法

銀行カードローンであれば返済方法はATMでの入金や振込、口座振替による引き落としになります。

消費者金融では銀行カードローン同様の返済方法のほか、インターネット返済ができる消費者金融業者もあるため、自宅にいながらいつでも返済することができます。

例えば、プロミスのインターネット返済であればインターネットの手続きだけで借入者の金融機関口座から、原則24時間365日土日祝・夜間問わず振込手数料0円で返済ができます。

このように、消費者金融でも銀行カードローンでも返済方法が多様なので、自分に合った返済方法が選べます。

消費者金融のメリット

ここまで消費者金融の概要、銀行カードローンとの違いについて、解説いたしました。

次に、消費者金融を利用するメリットについて、下記の4つのポイントを説明いたします。

即時性

前述しておりますが、消費者金融は審査回答が早いという利点があります。

例えば、ネットショッピングをしていて、何時までに購入すると◯%オフになる商品を購入したい場合に銀行カードローンを申し込んでからではとても間に合いません。

しかし、大手消費者金融であればWeb申込で最短で25分で回答が出るので、急ぎで資金が必要な際はすぐ資金化できます。

また審査回答後、アプリを活用するとATMへ足を運ばなくても、借入者の金融機関口座へすぐ振込することができます。

簡単

消費者金融での借入の申込手続きは比較的簡単になっており、借入希望額が50万円未満であれば本人確認書類(免許証やマイナンバーカード)のみで手続きできるところが多いです。

50万円以上でも追加で所得を証明する書類の添付で手続きが可能です。

また、申込方法もWeb申込をはじめ、来店・電話・郵送で申込できるため、スマートフォンを持っていない方やインターネットでの手続きが苦手な方でも他の方法で申込ができます。

最近では、Webでの申込であればカードの不発行を選択することができ、消費者金融業者の専用アプリを利用して借入や返済、借入残高や返済期日を確認できるため、簡単に取引ができます。

返済方法も多様なため、自分に合った返済方法を選ぶことで簡単に返済を行うことができます。

秘匿性

消費者金融で借入を行ったことが当事者本人以外には知られないように配慮がされています。

例えば、以前までは消費者カードローンを契約すると、専用カードや案内などが自宅に郵送されていましたが、Webで契約することでカードレスを選択することができるようになりました。

加えて、書面で届いていた案内などもアプリを入れることでアプリ上で全て確認できるので、自宅に消費者金融から何か届くことによって家族に知られる心配はありません。

また、銀行カードローンでは行われている勤務先への在籍確認も、消費者金融では原則実施しない会社が多いです。

必要に応じて電話連絡する場合も個人の携帯電話へ連絡を行ったり、消費者金融名を出さないで連絡するなどのプライバシーに配慮した対応を行っています。

周囲に知られたくない借入だとしても、消費者金融であれば誰にも知られずに利用しやすいサービスが充実しています。

安心・安全

消費者金融では借入や返済の時に活用できる返済シミュレーションの提供をしたり、契約時に事前に契約内容を説明したり、契約書面を必要に応じて発行したりと安心・安全に借入ができる体制が整っています。

例えば取引内容の見直しを考える際に、現在契約している契約内容や支払明細書をWebサイトで受け取れるため、周囲に知られずにカードローンを利用しやすいという特徴があります。

また、消費者金融は借入ができる金額が貸金業法上定められているため、年収の3分の1以上の借入をしようとしても審査によって、借りすぎを防げる可能性があります。

借入は計画的な返済のもとに行わなければ多重債務に陥る可能性が高くなるものの、自身で借入額を管理できないこともあります。

それを新規借入の段階で審査してもらうことで、過剰に借入できないようにしていることで安心して取引できると判断できるのではないでしょうか。

消費者金融のデメリット

では、消費者金融のデメリットとしては下記の3つが挙げられます。

銀行カードローンと比較すると金利が高い

銀行カードローンとの比較でもお伝えしましたが、消費者金融は銀行カードローンと比較すると金利が高いです。

特に少額での借入であれば適用される金利が消費者金融であれば18%前後、銀行カードローンであれば14%台と4%も金利差があります。

金利の下限で比較しても、消費者金融は3%〜4.5%ですが銀行カードローンは1.5%〜2%と

2%近い金利差があります。

短期間の借入であればそれほど支払う利息額に差はありませんが、借入する期間が長くなればなるほど利息額に大きな差が出てきます。

また、借入金額が大きくなればなるほど、金利差による支払う利息額の差は大きくなります。

返済が遅れると他のローン審査に影響する可能性がある

借入するということは返済が伴います。

返済日までに決まった金額の返済が行われないと、延滞扱いとなります。

延滞した事実については審査で使われる信用情報にも残るため、他のローンの審査をするときに通らないことがあり得ます。

それは、延滞実績がある借入申込者にお金を貸しても返ってこない可能性が高いとみられることがあるからです。

このように信用情報に残るので、返済については期日までに確実に返済するようにしなければなりません。

そのため、消費者金融は返済計画について収入と照らし合わせて無理のない借入を行うよう、広告でも掲示しています。

もしも事情があり、返済が遅れる可能性が事前に分かっているのであれば借入している消費者金融へ相談しましょう。

簡単に借入できるので、借入金を借りている自覚がなくなってくる

消費者金融の審査は大手消費者金融であれば最短25分で回答が出ます。

それゆえに借りたい時にすぐ借りれてすぐ使えるので、借りているお金という感覚がなくなってしまう恐れがあります。

借入するということは、返していくことまで考えて利用しなくてはなりません。

そのために消費者金融の公式Webサイトのトップページには借入のシミュレーションができるフォームが設置されています。

使い切ってしまってからいざ返済期日間近に返せないという事態に陥ることのないよう、計画的に借入、返済を行っていきましょう。

大手消費者金融の商品内容とは

消費者金融の中でも大手といわれている「アイフル」「プロミス」「アコム」の商品内容について解説いたします。

アイフル

アイフルは1967年4月に創業。1998年から現在もプライム市場に上場しております。

アイフルのカードローン商品の一部について下記のとおりになります。

スクロールできます
キャッシングローンファーストプレミアムカードローンSuLa Li
貸付利息3.0%~18.0%3.0%~9.5%18.0%
利用限度額1万円~800万円100万円~800万円1万円~10万円
資金使途不問不問不問
対象・満20歳以上69歳までの方
・定期的な収入と返済能力を有する方
・アイフルのご利用がはじめての方
・満23歳以上59歳までの方
・定期的な収入と返済能力を有する方
担保・連帯保証人不要不要不要

引用:アイフル

上記3商品を申込の方で、はじめてアイフルと無担保キャッシングローンを利用の方は最大30日間利息0円になります。

キャッシングカードローンは最短30分で審査回答がもらえるので、とにかく急いで借入したい方向けです。

ファーストプレミアム・カードローンは初めて利用する方限定で、キャッシングローンと比べると金利が低く、まとまった金額の借入をしたい方向けです。

SuLa Liは女性向けでカードデザインがおしゃれなのと女性専用ダイヤルを利用することができます。

プロミス

プロミスは1962年3月に関西金融として創業。2012年に現在のSMBCコンシューマーファイナンスに商号変更しました。

プロミスのカードローン商品の一部について下記のとおりになります。

スクロールできます
フリーキャッシング目的ローンレディースキャッシング
貸付利息4.5%~17.8%(新規契約の方)6.3~16.5%(新規契約の方)4.5%~17.8%
(新規契約の方)
利用限度額500万円まで1万円~300万円500万円まで
資金使途生計費のみ生計費のみ生計費のみ
対象年齢18〜74歳のご本人に安定した収入のある方。・年齢18〜74歳のご本人に安定した収入のある方。
・女性向け
・パートやアルバイトによる安定した収入があれば申込可能
・年齢18〜74歳のご本人に安定した収入のある方。
・女性向け
・パートやアルバイトによる安定した収入があれば申込可能
担保・連帯保証人不要不要不要

引用:プロミス 商品のご案内

フリーキャッシングは利用限度額内であれば繰り返し利用できるカードローンでスマートフォン・パソコンからいつでも申請できるのが特徴です。

目的ローンは教育資金や結婚などあらかじめ資金使途が決まっている方向けのカードローンです。

レディースキャッシングは女性のためのカードローンで女性オペレーターによる受付やパート・アルバイトでも申込ができます。

アコム

アコムは1977年10月に消費者金融業の「日本消費者金融株式会社」を設立し、1994年12月に東証2部上場。現在はスタンダード市場に移行し、2022年12月に東京都港区へ本社移転しました。

アコムのカードローン商品について下記のとおりになります。

スクロールできます
カードローンビジネスサポートカードローン借換え専用ローン
貸付利息3.0%~18.0%12.0%~18.0%7.7%~18.0%
利用限度額1万円~800万円1万円~300万円1万円~300万円
資金使途自由貸金業者債務の借換貸金業者債務の借換
対象18歳以上(高校生を除く)の安定した収入と返済能力を有する方業歴1年以上の個人事業主の方で当社基準を満たす方業歴1年以上の個人事業主の方で当社基準を満たす方
担保・連帯保証人不要不要不要

アコムは自由に使える個人向けのカードローン、業歴1年以上の個人事業者向けのビジネスサポートローン、他のローンの借換えに使われる借換え専用ローンの3商品が主なカードローン商品です。

引用:アコム 商品案内

以上、大手消費者金融3社の代表的なカードローン商品について紹介いたしました。

それぞれ同じような商品でも金利や利用限度額が異なり、資金使途が自由だったり、限りがあったりします。

借入する前に商品の内容をよく確認し、自分に合った商品を選ぶようにしましょう。

消費者金融は急ぎで短期的に借り入れる目的では有効的

消費者金融について、概要、銀行カードローンとの比較、メリット・デメリット、具体的な商品内容を紹介してきました。

消費者金融は貸金業法という法律で借りすぎを防ぐ制度が確立していることで安心・安全に借入をすることができます。

一番の特徴として急ぎで短期的に借入をしたいという目的であれば、消費者金融での借入は有効的ともいえるでしょう。

消費者金融での借入を検討されている方は、計画的な返済も踏まえて無理のない借入をしてください。

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