退職給付金とは、退職するときや退職後に受け取れるお金の総称です。会社から支給される退職金だけでなく、失業保険・再就職手当・教育訓練給付金・傷病手当金なども含まれます。
LiNee編集部まずは自分に関係しそうな制度を確認し、申請が必要なものから順番に確認していきましょう。
退職給付金とは?退職時・退職後にもらえるお金の総称
退職給付金とは、退職するときや退職後に受け取れるお金の総称です。
会社から支給される退職金だけでなく、失業中の生活を支える失業保険、早く再就職した人が対象になる再就職手当なども含まれます。会社からもらうお金と、自分で申請して受け取るお金があると考えると分かりやすいです。
退職日が近づくと、会社の書類、ハローワークの手続き、健康保険の手続きなど、見るものが増えてきます。まずは「勤務先で確認するもの」と「公的制度で申請するもの」に分けて見ていきましょう。
| 分類 | 主なお金 | 確認・申請先 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 会社からもらうお金 | 退職金、企業年金、確定拠出年金、未払い給与など | 勤務先 | 会社の制度や就業規則によって、支給の有無や金額が変わる |
| 自分で申請して受け取るお金 | 失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、傷病手当金など | ハローワーク、健康保険組合、協会けんぽなど | 条件を満たし、本人が申請する必要がある |
退職給付金と退職金の違い
退職金は、会社の制度に基づいて支給されるお金です。退職給付金の中に含まれるもののひとつです。
退職金は、法律で必ず支給されるものではありません。制度の有無、対象になる勤続年数、自己都合退職と会社都合退職での金額差は、勤務先の就業規則や退職金規程で見ます。
| 項目 | 退職給付金 | 退職金 |
|---|---|---|
| 意味 | 退職時・退職後にもらえるお金の総称 | 会社の制度に基づいて支給されるお金 |
| 制度の種類 | 失業保険、再就職手当、傷病手当金、退職金などを含む | 会社ごとの退職金制度 |
| 支給元 | 会社、ハローワーク、健康保険組合など制度によって異なる | 勤務先 |
| 確認するもの | 制度ごとの受給条件・申請先・期限 | 就業規則、退職金規程、退職金の計算方法 |
退職前に人事や総務へ確認できるなら、「退職金はありますか」だけで終わらせず、「支給時期」「必要書類」「退職所得の受給に関する申告書の提出が必要か」まで聞いておくと、あとで慌てにくくなります。
退職給付金と失業保険の違い
失業保険は、雇用保険に基づく給付です。退職後に仕事を探す人の生活を支えるお金で、退職給付金のひとつに含まれます。
退職すれば自動的に振り込まれるものではありません。退職理由、雇用保険の加入期間、働ける状態かどうかで扱いが変わります。手続きは、住んでいる地域を管轄するハローワークで行います。
| 項目 | 退職給付金 | 失業保険 |
|---|---|---|
| 意味 | 退職時・退職後にもらえるお金を広く指す言葉 | 雇用保険の基本手当を指して使われることが多い言葉 |
| 対象 | 制度ごとに異なる | 雇用保険の受給条件を満たし、働く意思と能力がある人 |
| 申請先 | 勤務先、ハローワーク、健康保険組合など | ハローワーク |
| 手続き | 制度ごとに必要 | 求職の申込み、離職票の提出、失業認定などが必要 |
病気やケガですぐ働けない人は、失業保険ではなく、傷病手当金や失業保険の受給期間延長を先に見てください。
退職給付金の種類一覧
退職給付金は、ひとつの窓口でまとめて受け取るお金ではありません。勤務先から受け取るお金、ハローワークで手続きするお金、健康保険やその他の制度で申請するお金に分かれます。
退職後は、届いた書類をもとに「自分はどの制度に当てはまるのか」を確認していきます。まずは全体像をつかんでおきましょう。
| 種類 | 対象になる人 | 確認・申請先 | 金額の目安 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 退職一時金 | 勤務先に退職金制度があり、支給条件を満たす人 | 勤務先 | 会社の退職金規程による | 支給の有無、計算方法、支給時期を勤務先で確認する |
| 企業年金 | 勤務先の企業年金制度に加入していた人 | 勤務先、企業年金の窓口 | 加入期間や制度内容による | 退職後に受け取り・移換の手続きが必要になることがある |
| 確定拠出年金 | 企業型DCなどに加入していた人 | 勤務先、運営管理機関 | 積み立てた資産額による | 退職後の移換手続きを放置しない |
| 失業保険 | 雇用保険の受給条件を満たし、働く意思と能力がある人 | ハローワーク | 退職前の賃金、年齢、給付日数などで変わる | 離職票が届いたら早めに求職の申込みをする |
| 再就職手当 | 失業保険の受給資格があり、早く再就職した人 | ハローワーク | 基本手当の支給残日数などで変わる | 再就職後、決められた期間内に申請する |
| 就業促進定着手当 | 再就職手当を受けた後、再就職先の賃金が離職前より下がった人 | ハローワーク | 離職前後の賃金差などで変わる | 再就職手当を受けた後に申請を検討する |
| 教育訓練給付金 | 対象講座を受講・修了し、受給条件を満たす人 | ハローワーク | 受講費用の20%〜最大80% | 講座の種類により条件や手続きが異なる |
| 求職者支援制度 | 雇用保険を受けられず、職業訓練を受けて再就職を目指す人 | ハローワーク | 月10万円の職業訓練受講給付金など | 収入や資産などの条件を満たす必要がある |
| 傷病手当金 | 病気やケガで働けず、健康保険の条件を満たす人 | 健康保険組合、協会けんぽ | 標準報酬月額をもとにした日額の3分の2程度 | 退職後も条件を満たせば継続して受け取れることがある |
| 未払賃金立替払制度 | 会社の倒産などで給与や退職金が支払われていない人 | 労働基準監督署、労働者健康安全機構 | 未払い賃金の一部 | 対象賃金、退職時期、請求期限に条件がある |
| 特例一時金 | 短期雇用特例被保険者で、一定の条件を満たして失業した人 | ハローワーク | 基本手当日額の40日分相当 | 受給期限は離職日の翌日から6か月 |
会社からもらえるお金
会社からもらえるお金は勤務先の制度によって変わります。代表的なのは、退職一時金、企業年金、確定拠出年金です。
| 制度・お金の種類 | 確認する内容 | 主な確認書類 |
|---|---|---|
| 退職一時金 | 退職金制度の有無、支給条件、金額の計算方法、支給時期 | 就業規則、退職金規程 |
| 企業年金 | 受け取り方法、退職後の手続き、移換手続き | 企業年金に関する案内、加入記録 |
| 確定拠出年金 | 退職後の移換先、運用商品の扱い、手続き期限 | 企業型DCの加入者向け資料、運営管理機関の案内 |
退職金は、会社に制度がなければ支給されません。人事や総務には、支給の有無だけでなく、支給時期、計算方法、必要書類まで聞いておきましょう。
ハローワークで申請する退職給付金
ハローワークで扱う給付は、退職しただけでは受け取れません。離職票が届いたら、早めに申請手続きを進めましょう。
| 制度名 | 主な対象者 | 確認・申請のタイミング |
|---|---|---|
| 失業保険 | 雇用保険の受給条件を満たし、求職活動をする人 | 退職後、離職票を受け取ったとき |
| 再就職手当 | 失業保険の受給資格があり、早く再就職した人 | 再就職が決まったとき |
| 就業促進定着手当 | 再就職手当を受け、再就職後の賃金が下がった人 | 再就職先で6か月以上働いたあと |
| 教育訓練給付金 | 対象講座を受講・修了し、受給条件を満たす人 | 講座を申し込む前・修了後 |
| 求職者支援制度 | 雇用保険を受けられず、職業訓練を受ける人 | 職業訓練を検討するとき |
ハローワークでは、失業保険のほかに再就職手当や教育訓練給付金も扱います。すぐ再就職する人と、学び直してから働く人では、申請する制度が変わります。
健康保険・その他で受け取れる退職給付金
病気やケガ、会社の倒産、季節的な雇用に当てはまる人は、失業保険とは別の制度も確認してください。窓口や条件が違うため、分けて考えましょう。
| 制度名 | 対象になる人・状況 | 申請・確認先 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 傷病手当金 | 病気やケガで働けない状態が続く人 | 健康保険組合、協会けんぽ | 退職後も条件を満たせば継続して受け取れることがある |
| 未払賃金立替払制度 | 会社の倒産などで給与や退職金が未払いの人 | 労働基準監督署、労働者健康安全機構 | 対象賃金、退職時期、請求期限に条件がある |
| 特例一時金 | 短期雇用特例被保険者が失業した人 | ハローワーク | 基本手当日額の40日分相当。受給期限は離職日の翌日から6か月 |
自分が受け取れる退職給付金を確認する方法
退職給付金は、退職理由、雇用保険の加入期間、働ける状態、再就職の予定、勤務先の退職金制度によって対象が変わります。離職票や源泉徴収票が届いたら、次の順番で確認しましょう。
- 離職票に書かれた退職理由を確認する
- 雇用保険にどれくらい加入していたか確認する
- いま働ける状態か、療養が必要かを確認する
- すぐ再就職する予定があるか考える
- 勤務先の退職金規程や企業年金の案内を確認する
自己都合退職で受け取れる退職給付金
自己都合退職でも条件を満たせば失業保険の対象になります。早く再就職する人は再就職手当、学び直しを考えている人は教育訓練給付金も確認してください。
| 制度名 | 確認する条件 | 申請・相談先 |
|---|---|---|
| 失業保険 | 雇用保険の加入期間、働ける状態か、求職活動をするか | ハローワーク |
| 再就職手当 | 失業保険の受給資格、支給残日数、再就職先の条件 | ハローワーク |
| 教育訓練給付金 | 雇用保険の加入期間、対象講座かどうか | ハローワーク |
自己都合退職では、7日間の待期期間に加えて給付制限がかかる場合があります。2025年4月以降の給付制限は原則1か月です。5年間で複数回、正当な理由なく自己都合退職をしている人などは、3か月になることがあります。離職票が届いたら、ハローワークで手続きの流れを確認してください。
会社都合退職で受け取れる退職給付金
倒産、解雇、雇止めなど会社側の事情で退職した人は、失業保険の扱いが自己都合退職と変わることがあります。受給開始の時期や給付日数に関わるため、離職票の退職理由は必ず確認してください。
| 確認項目 | 確認する書類・窓口 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 離職理由 | 離職票 | 会社都合として扱われているか |
| 雇用保険の加入期間 | 離職票、雇用保険被保険者証など | 受給資格を満たしているか |
| 給付日数 | ハローワーク | 年齢や加入期間に応じた所定給付日数 |
会社都合退職に該当すると、特定受給資格者として扱われ、自己都合退職より給付日数が長くなることがあります。離職票の退職理由が実際の経緯と違うときは、そのまま進めず、ハローワークで事情を伝えてください。
病気やケガで働けないときに確認する給付金
病気やケガで退職し、すぐに働けない人は、失業保険より先に傷病手当金を確認します。失業保険は、働ける状態で求職活動をする人が対象です。
| 退職後の状態 | 先に確認する制度 | 確認先 |
|---|---|---|
| 病気やケガで働けず、給与を十分に受け取れない | 傷病手当金 | 健康保険組合、協会けんぽ |
| 退職後もしばらく働けない | 失業保険の受給期間延長 | ハローワーク |
| 働ける状態に戻った | 失業保険 | ハローワーク |
30日以上働けない状態が続くときは、失業保険の受給期間延長についてハローワークにも相談してください。
早く再就職するときに確認する給付金
退職後すぐに次の仕事が決まりそうな人は、再就職手当の対象になることがあります。失業保険の受給資格や再就職先の条件を、就職前にハローワークで確認してください。
| 制度名 | 対象になる人 | 確認する条件 |
|---|---|---|
| 再就職手当 | 失業保険の受給資格があり、早期に再就職した人 | 基本手当の支給残日数、再就職先の条件 |
| 就業促進定着手当 | 再就職手当を受け、再就職後の賃金が離職前より下がった人 | 再就職後6か月間の賃金と離職前の賃金差 |
再就職手当を受けた後、再就職先で6か月以上働き、賃金が離職前より下がった人は、就業促進定着手当も対象になります。
主な退職給付金の条件・金額・申請先
ここからは、主な退職給付金ごとに、対象になる人、金額の考え方、申請先、間違えやすい条件を個別に解説します。
全体の比較は前章の一覧表で確認し、この章では自分に関係しそうな制度を詳しく見てください。
失業保険
失業保険は、雇用保険に加入していた人が、退職後に仕事を探す間の生活を支える給付です。退職すれば自動的に受け取れるものではなく、働ける状態で求職活動をする人が対象になります。
| 手続きの流れ | 1.求職の申込み 2.離職票の提出 3.受給説明会 4.失業認定 |
|---|---|
| 最初に見る書類 | 離職票1・2 |
| 確認すること | 退職理由、雇用保険の加入期間、働ける状態か |
| 申請先 | 住所地を管轄するハローワーク |
自己都合退職では、7日間の待期期間に加えて給付制限がかかる場合があります。2025年4月1日以降の給付制限は原則1か月です。5年間で複数回、正当な理由なく自己都合退職をしている人などは、3か月になることがあります。
会社都合退職では、自己都合退職より給付日数や受給開始の扱いが変わることがあります。離職票の退職理由は、最初に確認してください。
再就職手当
再就職手当は、失業保険の受給資格がある人が、早く安定した仕事に就いたときに受け取れる給付です。失業保険を最後まで受け取る前に再就職する人は、就職前に条件を確認してください。
| 確認する条件 | 失業保険の受給資格があるか |
|---|---|
| 支給残日数 | 所定給付日数の3分の1以上残っているか |
| 再就職先 | 安定した職業に就いたといえるか |
| 申請期限 | 就職日の翌日から1か月以内 |
再就職手当は、就職日の前日までに失業認定を受け、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていることなどが条件になります。
支給額は、支給残日数と支給率をもとに計算されます。所定給付日数の3分の2以上を残して再就職したときは70%、3分の1以上を残して再就職したときは60%が目安です。
就業促進定着手当
就業促進定着手当は、再就職手当を受けた人が、再就職後の賃金が離職前より下がったときに対象になる給付です。
| 前提条件 | 再就職手当を受けていること |
|---|---|
| 勤務期間 | 再就職先で6か月以上働いていること |
| 賃金の条件 | 再就職後の賃金が離職前より下がっていること |
| 確認先 | ハローワーク |
単に収入が下がっただけでは対象になりません。再就職手当を受けていること、再就職先で6か月以上働いていることなどが条件になります。
教育訓練給付金
教育訓練給付金は、対象講座を受講・修了した人に、受講費用の一部(20%~80%)が支給される制度です。退職後に資格取得や学び直しを考えている人は、講座を申し込む前に対象講座や手続きの有無を確認してください。
| 種類 | 金額の目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練 | 受講費用の20%。上限10万円 | 幅広い資格・講座が対象 |
| 特定一般教育訓練 | 受講費用の40%。上限20万円 | 速やかな再就職や早期のキャリア形成に関係する講座が対象 |
| 専門実践教育訓練 | 受講費用の50%。一定条件で70%、さらに条件を満たすと80%まで | 中長期的なキャリア形成に関係する講座が対象 |
教育訓練給付金は、すべての講座が対象になる制度ではありません。対象講座かどうか、受講開始前の手続きが必要かを、申し込み前にハローワークで確認してください。
求職者支援制度
求職者支援制度は、雇用保険を受けられない人が、職業訓練を受けて就職を目指すための制度です。条件を満たすと、月10万円の職業訓練受講給付金などを受けられます。
| 本人収入 | 一定額以下であること |
|---|---|
| 世帯収入・資産 | 世帯収入や金融資産が条件を満たすこと |
| 訓練への出席 | 決められた出席要件を満たすこと |
| 相談先 | ハローワーク |
求職者支援制度には、本人収入、世帯収入、世帯金融資産、訓練への出席状況などの条件があります。雇用保険を受けられず、職業訓練を受けて働き直す予定がある人は、ハローワークで確認してください。
傷病手当金
傷病手当金は、病気やケガで働けないときに、健康保険から支給されるお金です。失業保険とは別の制度です。
| 対象になる人 | 業務外の病気やケガで働けない人 |
|---|---|
| 申請先 | 健康保険組合、協会けんぽ |
| 支給期間 | 支給開始日から通算して1年6か月まで |
| 失業保険との違い | 働けない期間を支える制度。求職活動中の給付ではない |
退職後も条件を満たせば、傷病手当金を続けて受け取れることがあります。病気やケガで働けない状態が続く人は、失業保険の手続きを急がず、健康保険側の手続きを先に確認してください。
特例一時金
特例一時金は、短期雇用特例被保険者が失業したときに対象になる給付です。短期間働いていた人すべてが対象になるわけではありません。
金額は基本手当日額の40日分相当で、受給期限は離職日の翌日から6か月です。季節的な仕事や短期雇用に関わっていた人は、離職票が届いたらハローワークで確認してください。
未払賃金立替払制度
未払賃金立替払制度は、会社の倒産などで給与や退職金が支払われないまま退職した人に、未払い賃金の一部を立て替えて支払う制度です。
失業保険や退職金とは性質が違いますが、給与や退職金が未払いのまま退職した人には関係します。
| 対象になる人 | 会社の倒産により、給与や退職金が未払いのまま退職した人 |
|---|---|
| 金額の目安 | 未払賃金の8割。退職時の年齢により上限あり |
| 相談先 | 労働基準監督署、労働者健康安全機構 |
| 対象賃金 | 定期給与と退職金。賞与は対象外 |
立替払いの上限は退職時の年齢で変わり、45歳以上は296万円、30歳以上45歳未満は176万円、30歳未満は88万円です。給与や退職金が未払いのまま退職した人は、労働基準監督署で相談してください。
退職給付金の申請方法と必要書類
退職給付金は制度ごとに申請先が違います。退職金は勤務先、失業保険や再就職手当はハローワーク、傷病手当金は健康保険組合や協会けんぽで手続きします。退職後に届く書類は提出先ごとに分けて確認しましょう。
| 確認・申請先 | 主な制度・手続き | 主な必要書類 | 確認・手続きの時期 |
|---|---|---|---|
| ハローワーク | 失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、求職者支援制度 | 離職票、本人確認書類、マイナンバーが分かる書類、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードなど | 離職票が届いたら早めに手続きする |
| 勤務先 | 退職金、企業年金、離職票、源泉徴収票、退職証明書 | 就業規則、退職金規程、退職時に受け取る書類一式 | 退職前に確認しておく |
| 健康保険組合・協会けんぽ | 傷病手当金 | 傷病手当金支給申請書、医師の証明、事業主の証明など | 病気やケガで働けない期間があるときに確認する |
ハローワークで申請するもの
ハローワークでは、失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、求職者支援制度などを扱います。失業保険を受ける人は、住所地を管轄するハローワークで求職の申込みをし、離職票を提出します。
スクロールできます
| 制度・手続き | 主な必要書類 | 期限・手続きの時期 |
|---|---|---|
| 失業保険 | 雇用保険被保険者離職票1・2、個人番号確認書類、本人確認書類、本人名義の預金通帳またはキャッシュカード、写真など | 離職票が届いたら早めに手続きする |
| 再就職手当 | 再就職手当支給申請書、採用証明書など、再就職先が証明する書類 | 就職日の翌日から1か月以内に申請する |
| 教育訓練給付金 | 教育訓練給付金支給申請書、受講修了を証明する書類、領収書など | 一般教育訓練は、受講修了日の翌日から1か月以内に申請する |
| 求職者支援制度 | 本人確認書類、収入や資産を確認できる書類、職業訓練に関する書類など | 職業訓練を申し込む前に相談する |
失業保険の手続きでは、離職票1・2を使います。離職票2には退職理由が書かれているため、自分の認識と違っていないかを確認してください。本人確認では、マイナンバーカードがあれば個人番号確認と本人確認を1枚で済ませられることがあります。
再就職手当は、就職が決まってから申請する制度です。採用証明書など、再就職先に書いてもらう書類があるため、内定が出たら先にハローワークへ連絡してください。
勤務先で確認する退職金・書類
勤務先に確認するものは、退職後の給付申請にも関わります。退職金の有無だけでなく、離職票、源泉徴収票、退職証明書がいつ届くのかも確認しておきましょう。
| 書類・制度 | 使う手続き・場面 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 退職金 | 会社から退職金を受け取るとき | 退職金制度の有無、支給条件、支給時期、計算方法 |
| 企業年金 | 企業年金の受け取り・移換を確認するとき | 受け取り方法、移換手続き、問い合わせ先 |
| 離職票 | 失業保険の手続き | 交付時期、退職理由、記載内容 |
| 源泉徴収票 | 転職先への提出、確定申告 | 受け取り時期 |
| 退職証明書 | 転職先や各種手続きで求められる場合 | 必要になったときの発行方法 |
退職前に人事や総務へまとめて聞いておくと、退職後の手続きが進めやすくなります。
- 退職金は支給されるか
- 支給日はいつか
- 離職票はいつ発送されるか
- 源泉徴収票はいつ受け取れるか
- 企業年金や確定拠出年金の手続きは必要か
- 退職証明書が必要な場合、どこへ依頼するか
離職票が届かないと、失業保険の手続きが進めにくくなります。退職後しばらく待っても届かないときは、勤務先へ確認します。それでも進まないときは、ハローワークで事情を伝えてください。
退職の申し出や会社とのやり取りが負担になる人は、退職代行おすすめ比較ランキングも参考にしてください。退職代行サービスの種類、料金、選び方を比較できます。
健康保険組合・協会けんぽで申請する傷病手当金
病気やケガで働けない期間がある人は、健康保険の傷病手当金を確認します。申請には、傷病手当金支給申請書のほか、医師の証明や事業主の証明が必要になることがあります。
| 申請・証明 | 主な必要書類 | 依頼・確認先 |
|---|---|---|
| 傷病手当金 | 傷病手当金支給申請書 | 健康保険組合または協会けんぽ |
| 医師の証明 | 働けないと認められる期間などを記入してもらう | 受診している医療機関 |
| 事業主の証明 | 申請期間中の勤務状況や報酬支払いの有無を記入してもらう | 勤務先 |
退職後も条件を満たせば、傷病手当金を続けて受け取れることがあります。病気やケガで働けない状態が続く人は、失業保険の手続きを急がず、健康保険側の手続きを先に確認してください。
退職給付金を受け取るときの注意点
退職給付金は、条件を満たせば自動的に振り込まれるお金ばかりではありません。申請先、期限、退職理由、働ける状態かどうかを先に確認しておきましょう。
退職後は、離職票の到着、会社への書類依頼、窓口での手続きが重なります。まずは、受け取りに影響しやすい点から見ていきます。
スクロールできます
| 確認項目 | 関係する制度 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 自分で申請が必要か | 失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、傷病手当金など | 退職しただけでは手続きが始まらない |
| 申請期限があるか | 失業保険、再就職手当、特例一時金など | 期限を過ぎると受け取れないことがある |
| 働ける状態か | 失業保険、傷病手当金 | 病気やケガで働けない人は、先に確認する制度が変わる |
| 離職票の退職理由が合っているか | 失業保険 | 自己都合・会社都合の扱いに関わる |
| 制度の条件に合っているか | すべての退職給付金 | 制度ごとに対象者や金額が変わる |
退職給付金は申請しないと受け取れない
公的な給付の多くは、自分で手続きをしないと受け取れません。退職後の状況に合わせて、次の制度を確認してください。
- 失業中に仕事を探す人:失業保険
- 早く再就職する人:再就職手当
- 再就職後の賃金が下がった人:就業促進定着手当
- 指定講座を受ける人:教育訓練給付金
- 病気やケガで働けない人:傷病手当金
離職票が届く前でも、ハローワークで必要書類や手続きの流れを確認できます。
申請期限を過ぎると受け取れない制度がある
退職給付金には、申請や受給に期限がある制度があります。期限が短いものから先に確認してください。
| 制度 | 申請・受給期限 | 注意点 |
|---|---|---|
| 失業保険 | 原則として、受給期間は離職日の翌日から1年間 | 所定給付日数が残っていても、期間を過ぎると受け取れないことがある |
| 再就職手当 | 就職日の翌日から1か月以内 | 再就職先の証明が必要になる |
| 特例一時金 | 離職日の翌日から6か月 | 手続きが遅れると、40日分を受け取れないことがある |
| 教育訓練給付金 | 講座の種類によって、受講前の手続きや修了後の申請が必要 | 申し込み前に対象講座か確認する |
期限のある制度は、後回しにすると受け取りに影響します。再就職手当は、内定や採用が見えてきた段階でハローワークに確認してください。
失業保険と傷病手当金は同時受給できないことがある
失業保険と傷病手当金は、目的が違う制度です。失業保険は、働ける状態で仕事を探している人のための給付です。傷病手当金は、病気やケガで働けない人の生活を支える給付です。
| 退職後の状態 | 先に確認する制度 | 相談・確認先 |
|---|---|---|
| 働ける状態で仕事を探している | 失業保険 | ハローワーク |
| 病気やケガで働けない | 傷病手当金 | 健康保険組合、協会けんぽ |
| しばらく療養してから求職活動を始める | 失業保険の受給期間延長 | ハローワーク |
退職日に体調を崩していて、そのまま療養が続く人は、失業保険の手続きを急がず、健康保険側の制度を先に確認してください。失業保険は、働ける状態に戻ってから手続きします。
判断に迷うときは、傷病手当金は加入していた健康保険、失業保険はハローワークで確認してください。
離職票の退職理由を確認する
失業保険を申請する前に、離職票の退職理由を確認してください。自己都合退職か会社都合退職かで、給付制限や給付日数の扱いが変わります。
| 離職票の項目 | 確認する理由 | 対応 |
|---|---|---|
| 離職理由 | 自己都合・会社都合の判断に関わる | ハローワークで事情を伝える |
| 賃金額 | 失業保険の金額に関わる | 給与明細や源泉徴収票と照合する |
| 離職年月日 | 受給期間や申請時期に関わる | 退職日と合っているか確認する |
会社から退職を促されたのに自己都合退職として書かれているなど、離職理由に違和感があるときは、ハローワークで状況を説明してください。退職前後のメール、退職勧奨の記録、雇止めの通知など、経緯が分かるものは残しておきましょう。
「退職給付金を増やせる」という広告に注意する
退職給付金は、退職理由、雇用保険の加入期間、健康状態、再就職の予定、勤務先の制度などによって対象や金額が変わります。「誰でも増やせる」「必ず高額でもらえる」といった案内は、そのまま信じないようにしてください。
- 制度名や申請先がはっきり書かれているか
- 誰でも同じ金額を受け取れるように見せていないか
- 失業保険と傷病手当金を混同していないか
- 手数料や契約内容を読む前に申し込みを促していないか
- ハローワークや健康保険で確認できる内容を、特別な方法のように見せていないか
気になる制度があるときは、申し込む前にハローワーク、健康保険組合、協会けんぽなどで確認してください。
退職給付金に関するサポートサービスを検討している人は、退職コンシェルジュの口コミ・評判や料金、怪しいと言われる理由もご確認ください。
退職給付金に関するよくある質問
退職給付金は、退職金、失業保険、再就職手当、傷病手当金など、退職時・退職後に受け取れるお金をまとめた言葉です。
ここでは、退職給付金について特に迷いやすい点を短くまとめます。
退職給付金とは何ですか?
退職給付金とは、退職するときや退職後に受け取れるお金の総称です。会社から支給される退職金のほか、失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、傷病手当金なども含まれます。
退職給付金は誰でももらえますか?
退職給付金は、退職した人全員が同じようにもらえるものではありません。会社に退職金制度があるか、雇用保険に加入していたか、働ける状態か、病気やケガで働けない状態かによって対象が変わります。
自己都合退職でも退職給付金はもらえますか?
自己都合退職でも、条件を満たせば受け取れるお金があります。たとえば、失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、勤務先の退職金などです。失業保険は、7日間の待期期間に加えて給付制限がかかることがあります。
退職給付金はいくらもらえますか?
退職給付金の金額は制度ごとに違います。退職金は会社の規程、失業保険は退職前の賃金や年齢、再就職手当は基本手当日額と支給残日数、教育訓練給付金は講座の種類と受講費用で変わります。
退職給付金はどこで申請しますか?
申請先は制度ごとに違います。退職金や企業年金は勤務先、失業保険・再就職手当・教育訓練給付金はハローワーク、傷病手当金は健康保険組合や協会けんぽで手続きします。
退職金がなくても他の給付金はもらえますか?
退職金がない会社で働いていた人でも、失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、求職者支援制度、傷病手当金などの対象になることがあります。退職金は会社の制度ですが、公的給付は別の制度です。
パート・アルバイトでも退職給付金はもらえますか?
パートやアルバイトでも、雇用保険や健康保険の加入状況、勤務実態、勤務先の制度によって対象になることがあります。給与明細や雇用契約書で雇用保険料の有無を確認し、分からないときは勤務先やハローワークで確認してください。
病気やケガで退職したときは失業保険を申請しますか?
病気やケガですぐに働けない人は、失業保険より先に傷病手当金を確認します。失業保険は、働ける状態で求職活動をする人が対象です。療養が続くときは、失業保険の受給期間延長もハローワークで相談してください。
まとめ|退職給付金は種類・条件・申請先を早めに確認しよう
退職給付金は、退職金、失業保険、再就職手当、教育訓練給付金、傷病手当金など、退職時・退職後に受け取れるお金の総称です。会社からもらうお金と、自分で申請するお金に分けて確認しましょう。
まずは、自分に関係しそうな制度を一覧で確認してください。次に、申請先と期限を見ます。金額の計算はそのあとで構いません。
失業保険、再就職手当、特例一時金などは、時期を過ぎると受け取りに影響する場合があります。離職票や退職関係の書類が届いたら、退職理由・申請先・期限を早めに確認しましょう。




